おしゃべり日記帳

先日、あの1999年に起きた山口母子惨殺事件の差し戻し審判決で被告人の元少年に死刑判決が下されたのは日本中の殆どの人が知っていると思います。
（参照記事「山口母子惨殺事件、遂に死刑判決」）

死刑判決が出た後で被害者遺族の本村洋さんの記者会見があったわけですが、記者会見の内容はニュースを見ている限りでは全部収録されていない気がしますね。
それで、その日の夜のニュースで見た本村さんへの記者会見で記者の質問に関して違和感を感じた質問がありました。

その質問は・・・

"今回の死刑判決で遺族としては癒されるか？・・・"

こんなタイプの質問をしていたんですよね。。。

正直言って・・・死刑判決が出たからって遺族としては殺された妻子は戻ってこないのです。
加害者が処刑されたって亡くなった妻子は二度と戻ってこないのです。
だから遺族としては「癒されるか？」なんて質問されても「はい」なんて答えられるものじゃないと思う。
犯罪で家族を亡くした悲しみや寂しさは癒されるものじゃないと思う。
死刑判決によって遺族は一つの区切りを得られたにしか過ぎないのですから。。。
ちなみに「区切り」は得られても被害者遺族にとってはただこれまでの裁判などにおける闘いで一歩前進しただけで癒されるものではないと思います。
だけら「区切り」と「癒される」は別問題の気がする。
だから、この様な質問には違和感を感じましたね。
本村さんは何とか冷静に答えてらっしゃいましたけど、この時の彼の答えは「答えられません」って仰ったと記憶しています。

記者の仕事は何でも質問する事が仕事かもしれないけど・・・
「癒されますか？」の質問は聞こえは悪くない。
しかし、こういう時にはこの様な質問は合っていない気がします。
マスコミにはもう少し言葉を選んで欲しかったですね。

しかし、今回の高等裁判所での判決理由の中に"差し戻し審前の無期懲役は被告の更生を信じて言い渡したもの・・・"って感じで被告がこれまでの供述を完全に翻して遺族を侮辱する様な態度を取ったり、「ドラエモンが何とかしてくれる」とか「精○を注入すれば復活する」って感じのふざけた供述をやった事で裁判官としても「裏切られた」様な感じに思えたのでしょうね。
新聞に書いてあった判決理由に「裏切るような・・・」って事が書かれていましたから。。。